詩的私的ジャック (講談社文庫)

詩的私的ジャック (講談社文庫)


密室トリックの話だけども、今回はトリックを暴く事よりも、
「どうしてこんな密室をわざわざ作ったのか?」という動機にポイントが絞られてる。
確かに、密室って自殺に見せかけなきゃ意味がないもんね。
前回よりは理系ミステリーぽいけど、トリックは、すぐに西之園が解いちゃうので。


しかし、何で服を変えたかって理由が性癖の一言で片付けられると…微妙。
詩は…最早何も言うまい。


ミステリーとしてはいまいち、でも小説としてはまぁ面白い部類、かな…。
犀川の思考は相変わらず好き、かも。あと国枝は大変かっこいい女性ですな。
理系理系いわれつつも、回を追うごとに文系になっている気がします、S&Mシリーズ。


犀川と、西之園の距離にも変化が出てきたしなぁ。
個人的には、あんまり結ばれてほしくなかったりする。
西之園は犀川に憧れを持ちつつ、でも一人で立てる大人になってほしいんだけど、
きっと結ばれちゃうんだろーな。