すべてがFになる (講談社文庫)

すべてがFになる (講談社文庫)


印象的なタイトルだけは知ってた。
面白かったー!トリックや登場人物の背後が気になって気になって仕方なかった。
西之園は確かに好きになれないな。金持ちなのはいいけど、すぐコネを使おうとするところが嫌い。
ストーリーよりキャラクターが面白い。


トリック自体はんー、なんかそんなでもなかったかも。
国枝のとこはずっとひっかかってて、世津子だからかなぁとか思ってたけど、
普通にそれがあれだったし、でも真賀田博士のあれについては予想外だったかな…。
コンピュータ用語が一般の人も知るようになった今ではそんなに難しい話でもない。
推理小説積極的に読まないので、どこが当時センセーショナルだったかもちょっとよく分からない。
そんなことよりも、生きるとか死ぬとかそういう事に対する考えの方が面白かった。
死が本当で生は幻想、みたいな話とか、死刑になったらカレンダーに予定書き込めるのかなとか。
その点に関しては西之園が恐らく一般常識的にまともな事を言ってるんだろうけど、
彼女のキャラクタがそれにそぐわない気がするのは気のせい?


そんなことより研究所のシステムは私にとって羨ましかったりして…。
私はそこまでインドアじゃないけど、人付き合いは大嫌いだから理想的な職場。
うわ、暗ッ…。
そう考えたら、犀川に賛同なんだろうか、うーん。


こういうコンピュータを使った理系(?)ミステリってどこか卑怯な感じがするのは気のせいかしらん。