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- 作者: 篠田節子
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/11/25
- メディア: 文庫
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バイオリン、それは手に持って5秒で向いてないと悟った楽器。
ミステリって感じでも、サスペンスって感じでもなかったな。
贈収賄の事も影が薄くて、どちらかというと、瑞恵の成長にスポットが当たってた。
事の発端は瑞恵の少し捻くれた性格と、世間知らずにあるから、そういうわけでもなかったし。
現実でもいるよね、楽器の名前や種類にしか目がいかない見てくれだけの人。
勿論ある程度のものは必要だけど、それにしか目がいかない人は反吐が出る。
実際、高い楽器を使ってみていまいちだと思った経験があるので、尚更。
というわけで瑞恵の行動と言動を見てると純粋に腹がたった。
最後には気づくんだろうと思いつつも。自分に合った楽器を持つのが1番。
その分、あのラストは瑞恵の吹っ切れた感が伝わって、すっきりした。
もうちょっと柄沢との事を掘り下げてほしかったな。
柄沢はいまいち良く分からないキャラクターになってたと思う。
瑞恵の事が好きなのかそうでないのかもあんまり分からないし、一体何がしたいの?と思った。