ペンギンの憂鬱 (新潮クレスト・ブックス)

ペンギンの憂鬱 (新潮クレスト・ブックス)


ロシア語だけどウクライナの作家さん。
読み始めた時、どうしても馴染めない部分があって、クエスチョンマーク飛びまくり。
少し読み進めてようやく気づく。
そう、これは旧ソビエト圏の話だったんだ。だから平和な日本にいる私には馴染めないんだと。
例えば、ペンギンの医者は見つからない…はともかく、人間の医者もいないのに…とか。
普通に日常で銃声が聞こえるところとか…。
平和な日常のはず、なのに怯えないといけない。常に感じる何者からかの圧力。
これが、平和な日本に住んでる私には解らない。解るわけがなかった。
ヴィクトルの「孤独」は、日本にいる私にも解ったけど、
おそらく本当のこの本の背景や伝えたい事はよく解らないままなんだろうな〜…。


昔、夜中にひっそりとやってたソ連映画をなんとなく見た事があって、
それも最初から最後まで通して見たけど何が何だかさっぱりわからなかっけ。その時と同じ気分。


村上春樹っぽい、って解説に書いてあったけど(作者が村上春樹のファンらしい)、そうかも。
…って事はやっぱりウクライナの事をよく知ってないとだめだ。
こういう不条理小説は時代背景がちんぷんかんぷんだと面白くないです。
ペンギンと暮らすってのは素敵だと思ったけど。後半の医療行為は…?
続編は読みたい。日本語版いつか出るのかな。