もつれっぱなし (講談社文庫)

もつれっぱなし (講談社文庫)


前編男女の会話のみで構成されているという小説(?)。
これ、凄いよ、凄いよ…!
会話だけですよ?一見小説に見せませんよ。
会話だけで全部書けちゃって、納得いくストーリーになってるんですよ。
状況判断もできちゃうんですよ。
「44年後の証明」は素直に感動しちゃったし、
「幽霊の証明」は唸ったし、
「嘘の証明」は最後に引っかかったし。
会話だけでここまでやるのって簡単そうに見えて絶対難しいと思う。


話の構成自体は全部シンプルなんだけど…。
「呪いの証明」みたいに簡単に先が読めてしまう事も多いし。
でも全然飽きずに楽しく読めました。
ストーリーよりアイデアとテクニックの勝利だなぁ。