トゥーチカと飴

トゥーチカと飴


値段の件については「子供の仕事」で言及したから、もう野暮な事は言いっこなし。
女の子トゥーチカと、彼女のお気に入りの飴についてのお話。


「子供の仕事」よりもこっちの話の方が好き。
良い品を送りたい人の気持ち、秘密を発見したトゥーチカの喜び、心が暖かくなれます。
けれどもほのぼのした中にも細部には大人の現実が織り込まれていて、
15Pという短い中で大筋は童話の文体で書かれている可愛い話だけれど、
裏では微妙に考えさせられます。でも、それはそれ。
そういうところは、「子供の仕事」と同じかな。
物作りの方に思いが傾いている辺りは、クリエイターだからなんだろうな。


それにしても、佐藤さんは本当に視点移動のタイミングが旨いな、とつくづく思うのです。