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BRAIN VALLEY〈下〉 (新潮文庫)

下巻読んで１/３まで経たないうちにいい意味で裏切られた。
読む前はそんな話だとも思わなかったし。
そもそも上巻の真ん中辺りで「ヤラレタ！」と思ったですよ。
孝岡と一緒に信じ込んで孝岡と一緒にずっこけたもん。完璧ハマってますね。

上巻の伏線は割と回収されて満足。
意図的に破棄された伏線とかもあったけど、気にならない程度かな…。
本当は裏でもっと大きな陰謀が渦巻いているんだけど、それは結構置いてけぼり。
あくまで孝岡の話であり、メアリーの話であり。
悪役達があっさりやられて、その後の玲子の台詞とか良かった。
悪役が陳腐だっただけに余計に的を得てて。
ただクライマックスの持って行き方は…ちょっと強引だったような…。
鏡子と孝岡が自分に気づいた辺りから急速に萎んでしまった気もする。
人数が多くなってしまったので収集つかなくなってしまったのでしょうか。
ほんとは、いっそ上・中・下巻な長さでも良いからじっくりした最後が良かった。
それでも一応納得しました。
多分ハッピーエンドなのに、後を残す終わり方。ずるい。パライヴより続き書けそうだよ。

この小説私のマニアックなツボをついてくるなぁー。大好き。だから贔屓目。許して。

表紙がリンダキューブアゲインの方で(リンダかよ！)、マッチしてて良いっす。綺麗。
書店平積みでこの表紙が目立っててとても目に付いて欲しくなっちゃったもん。
やるな、新潮文庫。ちょー見直した。