こうばしい日々 (新潮文庫)

こうばしい日々 (新潮文庫)


こうばしい日々、はほのぼのした感じのアメリカ映画の感動的な部分とかを
一切取り除いて残りの部分を全部くっつけたら出来上がった小説みたい。
なんかこういうの、昔ちらっと映画で見たことあるんだよ。


男の子は、一人暮らしのおばさんと仲がいいんだ。絶対お菓子を頂くんだ。
男の子は、ちょっと気になる仲良しのおませな女の子がいるんだ。
男の子は、大きな男の子のお友達がいるんだ。


それらの条件を全て満たしている。


やっぱりやたら盛り上がったりしないし、中途半端に話は終わるんだけど、
ホリー・ガーデンや流しのしたの骨みたいなあの独特の冷静な感じはどこにも無い。
綺麗綺麗な感じも無い。
だからかどうかはよく知らないけど、
別にこれといって…んー。『嫌いじゃない』けれど好きでもない話でした。


綿菓子、も似たような雰囲気の話。なんだか肝心なところがぼやかされていて、
気持ちは解るけど、その部分をはっきりとした文字で読みたかったから、消化不良。