幻惑の死と使途 (講談社文庫)

幻惑の死と使途 (講談社文庫)


奇数章しかなく、物語が分岐するのが面白かった。
次の夏のレプリカで偶数章が語られるらしい。次刊を読むのが楽しみ。


トリックは普通かな…。一応オチは面白かったといえば面白かったけど…。
作者が捻ろうとしていたのはわかった。
でも地味な人が突然犯人なのは…。インチキくさい。
あと、爆破解体で近づけないほど厳重に警備されてたし距離も取っていたのに、
何でマジックの撮影許可が下りたんだ…。
ミステリー性よりも、犀川と西之園の間の哲学的な会話が良いかな。
後半で語られていることは、既にもう現実に問題として立ちはだかってきてることだね。
犀川が浜中に言った、
最悪、そいつの仕事をしてしまえば良い。
って凄く参考になった。犀川の思考って本当にいい。


ところで喫煙率高すぎない?
私は嫌煙家ってわけじゃないけど(吸ってたし)
この人の小説はいくらなんでも喫煙人口多すぎだと思うなぁ。