ブラウン神父の童心 (創元推理文庫)

ブラウン神父の童心 (創元推理文庫)


主人公のブラウン神父があんまり魅力的じゃなかった。推理物の主人公にしては…地味…?
「青い十字架」→「秘密の庭」の流れはストーリー的にビックリ。
トリック自体は現代だとそう、大したことないけれども。(と、いうかこれが原点か)
「見えない男」はいつも「殺人事件のひとつやふたつくらい起こせそう…」
と自分の経験(?)から思っていたので、トリックがあった!!!と嬉しい気持ちになった。
(…といっても、見えなくはないけどね)


でも…決してつまらないとは思わない、思わないけど、訳は微妙だし、ブラウン神父は地味だし、
インパクトに欠ける…。宗教の話もキリスト教徒でもなんでもないので面白くない。
(むしろブラウン神父の言い方はたまに腹立つ)
きっと原書で読んだら?或いは刊行された時代に読んだら?
ウケを狙った(と思われる)部分も分かると思うんだけど、イマイチわからないところが多くてむず痒い。
「三つの兇器」は「カトリックじゃなかったからこうなったんだ」って感じがして、ちょっと嫌。
時代を考えると仕方ないのかなーという感じはするけども。


ミステリの主役は魅力的な人物の方が絶対面白い。
のらりくらりしてるところも、ブラウン神父の魅力だとは思うんだけどね。
相棒も外見は派手っぽいけど、やっぱりちょっと地味。ストーリーに全然絡まない事もあるし。
翻訳は本当に微妙。原書で読めたらもっと楽しいんじゃないか、と想像してみる。