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- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1993/05/10
- メディア: 文庫
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きっかけは、大学の講義で「飛行機」を扱った事だった。
「飛行機」自体はそんなにピンとこなかったんだけど、
せっかくどの文庫に入ってるのか聞いたので、収録作品全部読んでみることにした。
読んでみてビックリした。村上春樹にしてはやたら攻撃的じゃないか?
最初の作品のTVピープルの、20ページ位のところでふと気になって、
後ろの方のページを見て、いつの作品なのか確認。
1989年に書かれた作品がほとんどで、1990年に単行本収録。
なるほど、この本はバブル末期、失われた10年に突入する頃の作品なのか。
ほとんどの話の共通点は、皆表面上は満ち足りた生活を送っているはずなのに、
どこかで満足できないという事、だった。
私が村上春樹がそこまで好きでない理由は落ち着きすぎてるところで、
これは私がメトニミーにしろメタファーにしろ、その中でも攻撃的な方が私は好きなのね。
ちょっと悪趣味かもしれないけど…。
かといって、「ねじまき鳥クロニクル」は途中から「何か違う」って感じだったし。
(そういえば、TVピープル+加納クレタ=ねじまき鳥クロニクル?)
この短編集は好きだな。好み。
10代の頃はこういう小説は全然好みじゃなかったんだけど、今は違う。擦れたのかなー。