コーランを知っていますか (新潮文庫)

コーランを知っていますか (新潮文庫)


なんとなく興味があるし、時期的にも読むのに良いけれど、
世界一売れている本である聖書すら読んだことがない私に
突然コーランを読めるはずが無いし…そんな折に現れたピッタリの本でした。
不敬にならない程度の冗談も交え、
また、「え?これって?」と疑問を感じたところは全て作者が指摘していたし、
賛美するわけでも批判するわけでもない、
なるべく中立的な観点でコーランについて書かれていたのがとても良かった。


こんな事言うのは失礼だけど、アッラーってなんて配慮に満ちている神様なんでしょ…。
細かいというか、口うるさいというか。
「別れる時も十分な話し合いと配慮を」「月経時には近寄るなよ」「遺産はこうでああで」
と、まぁ万事が万事こんな具合に書かれているものだとは思いもしませんでした。
イスラムの国って国によっては割と福祉に対して熱心で細かい配慮がされていると聞いたことがあるけれど、それもコーランから来てるのかな。


現在のサウジアラビア滞在記が最後にあるのも良かった。
サウジアラビアって戒律厳しいのは有名だけど、そんなに厳しかったんですね…。
観光も今まで中々できなかった、とは。
異教徒は近づけないのに教科書に載っているメッカの写真ってどうやって撮ったんだ???
と読んでいて疑問になってたんだけど、それも書いてあって疑問がとけてすっきり。


ユダヤ教キリスト教ともこんなに関係が深いなんて知らなかった。
一神教の人達(つまりユダヤ教徒キリスト教徒)とは結婚できるのに、
多神教の人達とは駄目だなんて。
改宗しなきゃいけないっていうのは知っていたけれど…。宗教知識足りないなぁ。