ローマ人の物語 (1) ― ローマは一日にして成らず(上) (新潮文庫)

ローマ人の物語 (1) ― ローマは一日にして成らず(上) (新潮文庫)


こういう本は感想を書くのが難しいな。
えーと、ローマの歴史についての本(まんま)。本当にローマの歴史とその周りだけ。
従って、歴史(特に世界史、カタカナの名前見るだけで寒気がする人、私だ)が
苦手な人にはお勧めしません。
でも、教科書よりは読みやすい事は保障します。


読み始めはローマの歴史なんてそういえば大して興味が無くて、
続刊を読み進めるか微妙だったのだけれども、読み進めると新たな発見在り。
いや、びっくりですよ。ローマの奥深さに。
他の民族をどんどん受け入れる多民族国家ぶりにも驚いたし、
日本と繋がる部分もある気がするので、(宗教観とか?)中々読んでてためになりました。
このままいくと続刊は買っちゃいそう。
高校で世界史を学んだ時、大変つまらなく感じたものだったけど、
1つの国を追求するとこんなにも面白いもんなんですね。
丁度いいタイミングで指導者となる人物が現れる様子は、
歴史が緻密に計算されているようでため息が出ちゃう。


けれど、所々で読者が既知前提で書かれている名詞もあるから注意。
カバーや文庫の形態も作者のこだわりが感じられて好きです。